「無秩序」と「独占」に,人々は飽き飽きしている。たとえ生活しやすくとも,楽しいとは思えない。まったくそれと反対の2つが,必要なのだ。
リアルネットワークス社が自社ソフトの一部をオープンソースとして公開するというニュースに,多くの人が不意を打たれた。オープンなオーディオフォーマットであるオッグ・ボルビスもサポートすると云う。だが同社が成功するにはオープンソースのさらなる推進が必要だ。
アップルはMPEG4のデフォルトプレーヤーとして,クイックタイムに「標準」という紋章を付けた。公式に標準であるものはすべてサポートする。MPEG1,MPEG2,MP3。標準であるものに一切のためらいをなくすことを,いちばんの武器としている。そして今のところそれは,好印象を生んでいる,ような気がする。
リアルは,「自由」という紋章を打ち出した。さらにはアップル同様,標準のMPEG4のサポートも予定している。記事にあるように,ともに動機はひとつ,標準から逸脱し不自由の根源である,ウインドウズメディアへの当て付けだ。アップルは,ダーウィンで「自由」の紋章を使っており,その両方の使い分けこそが現在のアップルの象徴となっている。MSにはどう転がっても持つことができない,この2つの紋章は,次の時代を生き残るために必要なものだ。いや,その紋章を持つものにしか,未来は与えられない。
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